はじめまして。広島の解体工事専門店、、株式会社メイプルの代表、薬師寺です。
解体工事の見積もりを依頼されるお客様から、「忙しくて現地に行けない」「遠方に住んでいるので、立ち会いなしで見積もってほしい」というご相談をよくいただきます。
結論から申し上げますと、解体工事の現地調査は、原則として「立ち会い」を強く推奨します。
特に広島エリアは、平地だけでなく坂道や狭い路地が多いため、立ち会いなしの概算見積もりでは、工事開始後に予期せぬ追加費用が発生するリスクが極めて高いからです。
この記事では、広島の現場を知り尽くした私が、立ち会いなしのリスクと、逆に注意すべき「強引な業者」の見極め方、そして意外と高額になりがちな水道管撤去の真実について解説します。
解体工事の現地調査、なぜ「立ち会いなし」はリスクなのか?
結論:立ち会いなしの場合、残置物や境界の認識ズレにより、着工後に数十万円単位の追加費用が発生するトラブルが多発しています。
最近はGoogleマップなどの衛星写真だけで見積もりを出す業者もいますが、これは非常に危険です。
解体費用は「建物の坪数」だけで決まりません。特に広島県内は、**「4tトラックが入れる道路幅か」「隣家との隙間は十分か」「庭石や植栽はどうするか」**といった現場特有の条件が費用を大きく左右します。
施主様が立ち会わない場合、業者はリスクヘッジのために「高めの見積もり」を出すか、逆に「安く見せておいて後から追加請求する」かのどちらかになりがちです。
【事例別】立ち会いなしで起こりやすいトラブル一覧
以下は、実際に「業者任せ」にして現地を見なかった場合に発生しやすいトラブルと、その発生確率(当社比)です。
| トラブル内容 | リスク度 | 詳細 |
| 残置物の処分費請求 | ★★★★★ | 室内の家具やゴミの処分費が含まれておらず、別途請求される。 |
| 隣地境界の破損 | ★★★★☆ | 「壊していい塀」と「残すべき隣家の塀」を取り違え、損害賠償問題に。 |
| 重機搬入不可による増額 | ★★★☆☆ | 実際は道が狭く重機が入らず、手壊し(人件費増)に変更される。 |
| 地中埋設物の発見 | ★★★☆☆ | 庭の土中に古井戸や浄化槽があり、撤去費用が後出しになる。 |
プロのアドバイス
広島の古い住宅地では、見た目以上に道が狭いケースが多々あります。どうしても立ち会えない場合は、事前に「処分するものリスト」と「現地の写真・動画(特に道路状況)」を詳細に業者へ送ることが必須です。
「絶対立ち会ってください!」と執拗に迫る業者も要注意
結論:立ち会いは重要ですが、日時調整に応じず強引に即決を迫る業者は「悪徳」の可能性があります。柔軟な対応ができる業者がベストです。
矛盾するようですが、「絶対に立ち会わないと見積もりを出さない」と頑なに主張し、かつ「今すぐ契約すれば安くする」と迫る業者には警戒が必要です。
こうした業者は、**現地で施主様を「囲い込み」、他社との相見積もりをさせないようにする営業手法をとっている場合があります。
信頼できる業者の対応基準
優良な解体業者は、お客様の事情に合わせて以下のような柔軟な対応をしてくれます。
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リモート立ち会い: ビデオ通話(ZoomやLINE)を繋ぎながら現地調査を行う。
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写真報告: 現地調査の様子を写真に撮り、見積もり提出時に「なぜこの費用がかかるか」を画像付きで解説する。
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鍵預かり対応: キーボックス等を利用し、許可を得て単独で調査し、後日電話で詳細を報告する。
意外な落とし穴!「水道管撤去」の高額請求と対策
結論:水道管の撤去(試掘)費用は5万〜15万円が相場です。見積もりに含まれていない場合、工事終盤で高額請求されるケースがあります。
解体工事の見積もりで見落とされがちなのが、水道管の取り扱いです。
建物を取り壊した後、水道管を道路際で止める工事(キャップ止め)が必要になることがありますが、これは広島市水道局などの指定工事業者しか行えない場合があります。
悪質なケースでは、当初の見積もりにこの費用を入れず、解体後に「水道工事が必要でした」と言って相場以上の金額を請求してくることがあります。
水道管撤去費用の目安とチェックポイント
| 項目 | 費用相場(目安) | 注意点 |
| 敷地内キャップ止め | 3万 〜 5万円 | 比較的安価。重機で掘るついでに行える場合が多い。 |
| 道路部分での撤去(本管) | 15万 〜 30万円以上 | 道路を掘り返すため高額。自治体への申請が必要。 |
| 試掘調査費用 | 3万 〜 5万円 | 配管の位置が不明な場合に掘って探す費用。 |
確認すべき重要書類
契約前に必ず見積書の内訳を確認し、**「設備撤去費」や「管撤去費」が含まれているか質問してください。 また、産業廃棄物の処理については「産業廃棄物管理票(マニフェスト)」**の発行を約束してくれるかどうかも、優良業者を見極めるリトマス試験紙となります。
参考:[広島市水道局:給水装置工事の申し込みについて]
まとめ:後悔しない解体業者の選び方
結論:現地立ち会いはリスク回避の基本。ただし、こちらの事情に寄り添い、リモート等で柔軟に対応してくれる業者こそが「真のプロ」です。
解体工事は、単に建物を壊すだけではありません。近隣への配慮、法律(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律/建設リサイクル法)の遵守、そして何より施主様の不安を取り除くことが我々の仕事です。
「安さ」だけで選んで追加費用トラブルに巻き込まれる前に、まずは広島の地域特性を理解し、「対話」ができる業者を選んでください。
監修者プロフィール
薬師寺(株式会社メイプル 代表)
解体工事の専門家であり、株式会社メイプルの代表。
広島県を拠点に、解体工事と保険代理店の二刀流で活動。「納得いくまで」をモットーに、広島市内から県内全域まで数多くの現場を手掛ける。
地元である広島でこれまで解体業に従事してきた経験から、広島特有の狭小地や傾斜地の工事、複雑な権利関係の整理、空き家対策に定評がある。
補助金や空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家法)の実務知識も豊富で、50代以上の施主様からの信頼が厚い。
